
リフォーム後のM家は、無垢フローリングや珪藻土など、すべて自然素材を使用しています。
「リフォーム後は、ぜんそく気味の主人が咳こむこともなくなりました。」とMさん。
設計を担当した(有)横田満康建築研究所の横田さんは「珪藻土にはペットやタバコなどのにおいを吸着するという消臭作用もありますし、汚れにくいという性質もあります。この防汚作用は、二酸化チタンという物質によるものです。光触媒によって、付着した汚れを分解してしまうわけです。加えて、珪藻土は不燃材でもあるんです。こうした自然素材のよさを生かすために断熱処理などもしっかり行いますから、自然素材の家は経済的であるともいえます」と解説します。
こうしたいくつもの効果が得られるのは、自然素材ならではの特徴です。
一方、無垢フローリング材は、色むらがあったり、木の収縮も激しく、木と木の間が空いてきますし、床なりがすることもあります。これらもまた自然素材特有の性質で、素材が生きている証拠。こうした性質を理解のうえで、年月を経るほどに増していく味わいと暖かみを楽しみたいものです。

▲床暖房を導入したリビング・ダイニングには、強度のある竹フローリングを使用。

▲琉球畳を採用した和室は、ゲストルームとして使用。壁材は、珪藻土に麻を混ぜたもの。

▲すっきりと美しい2階の廊下。随所にニッチを設置。

▲ヨーロピアンパインの無垢フローリングと珪藻土で仕上げた寝室。

▲玄関ドアを開けると、木のいい香りが迎えてくれる(右)。ウォークインクロゼットを設け、室内はすっきりと片づいた状態を維持(左)。

▲すべての収納スペースには炭シートと桐製すのこを設置。湿気やカビ、においを防ぐ。
ハーフDIY
▲珪藻土を塗る作業は、家族と友人たちで行った。好みによって、塗りごての跡を残すことも、残さないことも可能。
▲造作収納の棚板などにニスを塗る。
▲無垢フローリングの仕上げにミツロウワックスを塗る。
ハーフDIYとは、簡単にいうと、施主が自ら行う施工のこと。たとえば、ペンキを塗ったり、壁を塗ったり、解体や簡単な大工工事を行ったり、ハウスクリー二ングをするなどです。
横田満康建築研究所では、ハーフDIYを積極的に取り入れています。「自分たちでできることはやってみよう、というのがポリシーなんです」
そう語る横田さん指導のもとでいっしょに行い、残りの施工は直接各職人さんが行いますから、心配することはありません。
「メリットは、ローコストにつながるということ。また、施工指示についても間違いなどがなくなります。
施工工程を実際に施主様が確認できますし、ハーフDIYを体験することでリフォーム後のメンテナンスをご自身で行うことも簡単です」
たとえば珪藻土は、年月が経つとヒビが入ることもありますが、ヒビの部分だけ塗り重ねればOK。定期的に必要なフローリングのワックスがけなども、上手に仕上げることができるでしょう。
「なにより、家をつくる喜び、少しずつ出来上がっていく感動を味わえますし、自分たちの努力が、目に見える形で残るんです」
Mさんに感想をうかがってみると、「子供たちにも、自分の部屋は自分でやってもらいました。作業はけっこうたいへんでしたが、慣れてくると楽しかったですよ。上手になってきたころに終わりという感じでした」。
ハーフDIYによって、リフォーム後の新しい住まいには、たくさんの思い出が詰まっているのです。